忍者ブログ

[PR]

2017年11月22日
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

本木独走、追う池田

2011年11月02日
 震災後、初の選挙を有権者はどう受け止めるのか。23年4月29日で任期満了になるはずだった宮城県議会議員選挙が伸びに伸びて11月4日告示、同月13日投開票で施行される。
 しかし、復興の槌音は遠く、被災者は選挙どころではない。選挙に関心を寄せる被災者はまれな状況だ。投票率の著しい低下が予想される中、石巻・牡鹿選挙区は5議席に7候補が名乗りを上げるという乱戦模様だが、石巻圏は震災で一行政区がまるごと消失してしまった地域すらあり、県議選の地盤も大きく変わった。
 人口動態をつかみきれないそれぞれの陣営は以前のような票読みなど出来るはずもなく、まったくもって結果を予測できないという苦しい戦いを迫られている。
 石巻市は災害発生から7ヶ月が過ぎてようやく避難所で過ごす人がいなくなったばかり。遠方の身寄りを頼って石巻を離れたままの有権者も少なくない。地元にあっても、以前とは遠く離れた仮設住宅への転居や、まるで異なる土地へと移り住んだ有権者は多い。こうした状態が選挙戦にどう影響するのか。ある陣営は人伝に支持者の転居先を探り当て、一軒一軒票固めに奔走しているが、投票日までに散り散りになった票をどこまで掘り起こせるか。かといって被災者の心情に配慮すると派手な動きは慎まなければならない。手詰まり感の中、どの候補が被災者の支持を取り付けるのか。今回の選挙戦、変動したのは選挙地盤だけではない。震災によって先行きの見通せない被災者の心に道しるべの灯火となりうる政策をどう訴えられるかどうか。成り行きが注目されている。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 前回トップ当選の若手ホープ須田善明が今回、女川町長選に鞍替えしたことや共産党の石巻市議会議員三浦一敏(61)が名乗りを上げたことも、県議選石巻・牡鹿選挙区の構図をさらに複雑にし、選挙戦は前哨戦から混戦の様を呈している。
 あおりを受けそうなのは、三浦と地盤が被る加賀剛(59)。しかし、さらにここにきて元県議で衆議院選に出馬すること3落の斎藤正美(62)が突如、出馬を表明。他陣営も影響は避けられず、戦火に油を注ぐ展開となっているが、被災者にとっては選挙どころではないというのが、本音ではなかろうか。
 加えて、かつての県議に比べて実績が乏しい、と有権者から働きぶりの悪さを突き上げられている現職の評判の悪さが震災を機に一気に噴出。象徴的なのは、村井知事の提唱する漁業特区をめぐるそれぞれのスタンスだ。
 県議会は先ごろ、採決の結果、地元漁業者の特区反対の請願を否決。知事にゴーサインを出したが、津波による最大の被害者ともいえる漁業者の心情を汲んで特区反対に賛成した本木忠一(54)が、独走態勢に弾みをつけたと囁かれる一方、自民党県連の重職の立場から知事寄りのスタンスで請願の否決に回らざるを得なかった佐々木喜蔵(62)は低調な滑り出しとなっている。漁業特区に対する両者のスタンスを有権者はどう判断するのか。前回、共に13,000票代の両者だが、今回は、明暗を大きく分ける波乱含みの展開が予見されている。
 本木は、2年前の市長選で唯一、現職だった故・土井喜美夫氏を支援。その甲斐あって今回は、故人の後援会を手堅くまとめ上げ、前回にも増して旗色はいい。選挙で良くも悪くも知名度は高い。漁業特区問題で漁業者の支持を取り付け、余勢を駆る。
 遠藤興業、若生工業、久我建設といった業界の錚々たる面々のバックアップで資金も潤沢。万全の態勢だ。
 追う池田憲彦(58)は上り調子。惜敗を舐めた前回は、須田の妻が旧河南町出身のために地盤を掻き回されたが、今回、須田が出馬を見送ったことで、手堅く地元をまとめ切った。捲土重来を期しての「背水の陣」。
 この震災で現職に対する批判が表面化したが、一期浪人の池田が唯一、現職批判の受け皿になっている。現職批判が強い今回、池田にとって、一期浪人は怪我の功名。追い風が吹いている。
 河南に隣接する大票田の蛇田もまとめ上げ、前回低調だった桃生でも着実に支持を広げて勢いをつけているが、急きょ出馬を表明した蛇田を地盤とする斎藤の動向がどう響くか。
 齋藤は、安住淳が財務大臣になるやいなや、市長への転身を図ったが、まとめきれず、急きょ、やむなく生き残りを賭けて県議選へ踏み切った。短期決戦に臨むが、高い知名度で、後援会は上位当選に自信を深めている。これまで、衆議院選で支持を取り付けてきた佐々木池田両陣営からの批判をどうかわすかがカギだ。
 佐々木はいつも通りの静かな滑り出し。だが、前回までとは異なり、盛り上がりに欠ける。街全体が水没し、今なお、廃墟同然の旧石巻市中心部を地盤とするだけに減票は免れそうにない。
 県議会では自民党会派の要職にあり、議場におけるリーダーシップは確かなものだが、議場におけるその存在感を有権者にどう訴えるかがカギだ。
 業界の有力企業である丸本組が全面支援に回っており、物資両面の支援が実を結ぶかどうか。
 前回最下位の加賀は正念場に立たされている。地盤を同じくする共産党の三浦が市議から鞍替え
出馬。誰が囁くのか、加賀は何もしないという悪評が流布されており、決してムードが良いとは言えない。三浦の出馬によって水押、中里地区の支持が半減するのは確実とみられているだけに後援会や加賀自身は危機感を募らせている。危機感をバネに後援会がどう動くかで滑り込みセーフとなるか否か。
 4選を狙う民主坂下賢(49)は地盤の河北地区が大きな被害を受けただけに従来通りにはいかないと予想されている。父親故坂下清賢の権勢を借る坂下だが、しかしながら、人柄の良さは衆目の認めるところであり、後援会も結束してきた。
 支持基盤の弱体化が目立つだけに、時の人である安住淳財務大臣にここ一番のテコ入れで重点候補として支援をしてもらっており、逃げ切りに必死だ。
 三浦は災害翌日から物資を配るなどの行為で存在感をアピール。早くから出馬への布石を打ってきただけに不安はない。
 県議選告示に先立つこと数カ月。ある被災者は、支援物資を配っていたので、行ってみたら共産党が衣料や食糧、日用品を配っていたが、署名を求められたのでもらわずに帰ってきたと話している。
 石巻バイパスにある共産党事務所を前線基地にして支援物資を配る時に署名を要求。支援物資を餌に署名を集めるという作戦で、震災直後から選挙戦を展開してきただけに当選をうかがう。
 石巻市議選の結果や過去の県議選における共産党候補の得票結果を基に類推される基礎票は6000票は固いだけに、震災で投票率が落ちるとみられる今回は、二度と来ないチャンスとみてのしたたかな出馬。他陣営の批判が多い物資配布の効果がどこまで出るか。市民の良識が注目されている。
 7陣営入り乱れての選挙戦だが、微に入り細を穿った票読みが出来ない今回の選挙。前回は須田が18,441票で総投票数の23.5%。本木13,927票、佐々木13,499票でともに17%台を獲得。これに坂下の12,293票(15.7%)、加賀の10,595票(13.5%)と続くが、落選した池田は9,788票(12.5%)を有す。
 しかし、須田が去り、三浦齋藤が新たに参戦した今回、震災の影響もあり、結果はまったくもって予想できない状況だ。(敬称略)
PR
Comment
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Trackback
トラックバックURL: