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2017年10月17日
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石巻のボランティア詐欺 週刊文春が暴く

2012年03月31日
 「表向きは災害復興支援ボランティアだが、実態は利権漁り。その上、政治がらみというのだから始末が悪いね。」
 石巻で長年暮らしてきた初老の男性Aさんは仮設住宅の玄関先で「これ以上、恥さらしなことはしないでほしいものです」と苦虫を噛み潰した。
 被災地の状況を伝える報道は、常に美談で飾られてきた。浅ましい姿は伏せられ、日本人、とりわけ東北人は忍耐強く、この世の地獄を耐え忍ぶ姿は、美徳として世界に発信されてきた。
 それはそれで良いことなのだろうが、一年が過ぎ、美談で糊塗されてきた被災地の歪んだ真実が語られはじめた。被災者であろうとなかろうと、人の善意を踏みにじる行為は、決して看過されてはならないということだ。
 事情通のA氏は、週刊文春の『石巻災害復興支援協議会』を舞台とした〝ボランティア詐欺〟の記事を読み終えると「そう遠くないうちに化けの皮が剥がれ落ちるだろうとは思っていた」と震災直後から、その活動を訝しく思っていたことを明かしたが、同時に「まさか全国に恥を晒すことになろうとはね・・・、同じ被災地の者として恥ずかしい」と多くの善意を踏みにじる行為に悔しさをにじませた。
 石巻では、医療ボランティアを騙って被災地に入り込んだ偽医者がNGOから支援活動費100万円を騙し取った。この時、新聞、テレビは100万円で大騒ぎだったが、週刊文春がすっぱ抜いた今回のボランティアを欺いた行為は、ケタが一ケタも二ケタも違う。しかも、災害復興支援協議会を隠れ蓑としたボランティアビジネスに励んでいたのだ。
 被災地の人間が、全国から寄せられた支援物資と全国から集まったボランティアを使って私腹を肥やしていたのだ。

 その額、5ヶ月間で一億一千万円。協議会というあたかも公的機関のような組織を隠れ蓑に善意を踏みにじっていたことが週刊文春によって暴かれた。
 自社の営利事業である瓦礫撤去に支援物資の高級特殊車両やボランティアを使い公金を騙し取っていたのは、石巻市の土木建設業者「藤久建設」の代表、伊藤秀樹社長だ。
 その手口は巧妙かつ悪質だ。善意を踏みにじる蛮行の舞台となったのは、偽医者を称賛した『朝日新聞』の出版が著書「奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」で偽医者称賛同様に持ち上げた『一般社団法人石巻災害復興支援協議会』(前代表は伊藤秀樹社長、現在は大丸英則専務理事が代表代行)だ。
 週刊文春によれば、同協議会を立ち上げた藤久建設の伊藤秀樹社長が、日本財団から同協議会に非営利目的で貸し与えられたベンツのオフロードトラック「ゼトロス」3台や多目的作業車「ウニモグ」1台
(いずれの車両もオーダーメイドだったりするため、値段がつけられないような高級業務車両)、三菱ふそう2トンダンプ5台を自社の事業に流用し、瓦礫撤去にボランティアを総動員して一億一千万円を荒稼ぎしていたのだという。
 石巻市内の土木建設や解体業者が瓦礫処理を受注しようにも、車や機材が足りず手をこまねいている中、伊藤代表は、黙っていても車や支援物資やボランティアが集まってくる同協議会を打ち出の小槌にしていたのだ。世界中から寄せられた善意を元に日本財団から同協議会に無償で貸し出された非営利目的の災害支援車両を自由に使いまわすとともに、当時、失業給付のために人手も足りないと言われている中、ボランティアの瓦礫撤去作業を自社の作業にすり替え、わずか5ヶ月間で一億円以上を荒稼ぎしていたのだから恐ろしい。
 伊藤社長は文春によって不正が暴かれるにいたって、同協議会代表を辞任したが、同協議会を立ち上げた主要人物であることに変わりはない。
 前出の事情通A氏いわく、当初から同協議会の存在に胡散臭ささを感じていたそうだ。
 A氏が車体の横に「石巻災害復興支援協議会」という洒落たロゴのステッカーが貼られた立派な車両(ベンツであるから当然)が瓦礫が散乱する中を走り抜けるのを見かけるようになったのは、まだ、自衛隊の災害支援車両が行き交っていたころだ。被災者の多くは車両が水に浸かったり、ガソリンが手に入らないために徒歩や自転車での移動を余儀なくされていた時期だ。
「協議会というからには、公的機関なのかと思って調べると、代表理事伊藤秀樹とあった。しかも代表のプロフィールは藤久建設社長とある。一民間会社の社長だった。」 
 A氏は、同協議会に公的性格はなく、一民間企業の社長であるにもかかわらず、震災復興の協議会の代表を名乗っていることに違和感を憶えたという。
 
「果たして震災のどさくさにまぎれて結成された名ばかり協議会の胡散臭い組織が、支援物資や義捐金を公正に取り扱えるのか。支援物資の配布先を巡り、避難所間に格差が表面化していた時だったので、一民間企業の社長が代表を名乗る同協議会が支援物資やボランティアの活動資金となる支援金を受け取っていることに疑問を感じていた。」
 同時にA氏は藤久建設の名称で別のことを思い出したという。
 「藤久建設という名に聞き覚えがあった。震災より前のことだが、知人から、同社の伊藤社長は、身内に県議会議員がいることを盾にとって、仕事上、いろいろと難癖や因縁をつけて仕事の売掛金を踏み倒す、ひどい輩だ、と教えられた」
 加えて、支援車両の流用やボランティア作業の写真を使ったちょろまかし以外にも明らかになったことがある。同協議会は、みずから進んで全国から集まったボランティアのサポートをするために自発的に組織されたにもかかわらず、ボランティアを管理するための費用として、平成23年8月1日、石巻市から「ボランティア調整管理業務」を47,439,252円で受注していたのだ。石巻災害復興支援協議会は、ボランティアで活動していたわけではなかったのだ。しかも随意契約(言い値)で公金を懐に入れ、被災者が苦しんでいる中、自分たちは、のうのうとしていた。
 さらには同月17日、被災者入浴支援業務、27,258,000円を随意契約で受注。同協議会が石巻市から随意契約で受託した合計金額は74,697,252円に上る。その後、一部に変更(減額)はあったが、これに自社「藤久建設」の瓦礫撤去業務料一億一千万円を加えると、伊藤代表(社長)は半年の間に2億円近くを荒稼ぎしたことになる。これでは、ボランティアでも何でもない。全国から寄せられた善意を踏みにじるものだ。
 支援物資の流用に随意契約。なぜ、このようなことが出来たのか。
 伊藤社長は、かつて2002年に石巻青年会議所(JC)の理事長を務めた。同災害復興協議会の役員には同様にJCの現職理事長である大丸英則、前理事長の窪木好文が名を連ねる。伊藤社長が、この騒ぎで協議会代表を退いてからは、大丸英則専務理事が代表理事を代行しているが、彼らの巧みなところは、「石巻災害復興支援協議会」を一般社団法人として登記したことだ。前出の偽医者が、医者という身分を偽ることで、日本財団からの義捐金100万円を手にしたように相手を信用させるには、一般社団法人という肩書きは説得力がある。
 「青年会議所OBともなれば、阪神大震災の例から大規模災害の後には、ボランティアと称して荒稼ぎ出来ることを聞き知っていたのではないか」
とは前出のA氏。
 石巻の青年会議所についていえば、政治活動等に積極的だが、政治を家業の金儲けに結び付けようとする邪な考えを持った連中が多い、とのことだ。例を挙げれば、架空工事事件でリコール運動が行われ失職した元市長も石巻JCのOBの一人だ。
 さらに伊藤代表は、市長のお墨付きなくして参加できない石巻市の災害対策本部の会議にも出入りしていた。ここで支援情報や市の災害対策方針の情報を仕入れ、意見を述べ、結果として、ボランティア管理や入浴支援で随意契約を結び、市から数億の金を得ていた。ではなぜ、伊藤社長が、一民間業者でありながら会議に名を連ね、震災復興ボランティア利権の中に入り込めたのか。
 前述のとおり、伊藤社長にはもうひとつの顔がある。元県議(当時)と親戚関係にあり、震災後の県議選で、この元県議は再選を果たした。
 同県議選では、共産党が最後には、県議選の票集めのために支援物資を配り歩いた。同様に「復興協議会」に届いた支援物資も伊藤前理事長の身内にあたる候補者の選挙で集票に使われた可能性は否定できない。
 同様に石巻市は来春、市長選挙を控えている。人、金、モノ。選挙にはつきものだ。伊藤社長は、この震災のどさくさの中、市長が認めた限られた人しか出入りできない石巻市の災害対策本部の会議に出席して億の金と人(ボランティア)を手にした。これが意味するところは何か。
 伊藤が災害復興対策本部の会議で我が物顔で振舞っていたのと同様に、窪木は市の教育委員に任命された。教育委員は教育の現場に影響を持つ。つまり、いずれも選挙に強い影響をもつということだ。

 石巻市議会は先の定例会で、亀山市長が石巻市立病院の移転先を石巻駅前としたことに関連する基本設計業務委託料1億円の予算承認にあたって、建設地再考を求める付帯決議を17対13で可決した。すなわち、亀山市長が決めた建設地に対して、議会はノーを突きつけたことになる。
 さらに市議会はその後、最大会派にして与党会派の『グローバル石巻』が分裂、無会派だった大森秀一氏を加えた5人が新たに『明心会』の会派届けを提出した。これにより、石巻市議会は21対10の野党が与党を大きく上回る構図となった。
 加えて今回の義捐金詐欺問題も、市と復興協議会、伊藤前代表、窪木氏の教育委員任命等、不透明な部分が多く、議会の追及は必至であり、
亀山市長は今後、厳しい市政運営を強いられることになりそうだ。
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